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日本の伝統芸能に触れる-歌舞伎鑑賞教室

  • 2026.07.8
  • 行事

国際学院通信制は、ほかの通信制高校よりも校外学習の機会を多く設けています。

週に4日は登校し、制服や校則もあり、通信制とはいっても通学制の高校にかなり近い雰囲気で生活できる環境が大きな特色です。

校外学習の多さも特色のうちの一つ。通信制だからと得られる選択肢や体験が少なくなってしまわないように、という願いから、多様な校外学習が行われています。

 

先日も、生徒たちに日本の伝統芸能に触れる体験をしてもらうため、サンパール荒川で行われた歌舞伎鑑賞教室に参加してきました。

 

この歌舞伎鑑賞教室は、歌舞伎の魅力をより広く知ってもらうために日本芸術文化振興会が開催しているものです。通常は国立劇場で上演されていますが、現在は劇場建て替えのため、一時的に外部のホールを使用して講演が行われています。

 

 

今回の演目は『仮名手本忠臣蔵』。赤穂浪士の討ち入り事件を模した演目で、今回はその5段目と6段目を鑑賞しました。赤穂事件は江戸時代に起きた出来事で、その悲劇性や赤穂浪士たちの忠誠心の高さから、長きにわたって人々を魅了し続けています。現代でも数多くの作品のもととなっている赤穂事件。その作品化の動きは、事件が起こって間もない江戸時代当時からすでにあったようです。しかし、当時江戸幕府では、幕府にかかわる事件の脚本化は禁じられていました。そこで、脚本家たちは登場人物の名前を変更するなど多少の脚色を施したうえで、赤穂事件を歌舞伎の演目として成立させたのだとか。そして、時は流れ、現代では歌舞伎の一大演目として愛されるまでになりました。

 

歌舞伎鑑賞教室はその魅力をより多くの人に気軽に楽しんでもらうことをコンセプトにしているため、演目が始まる前にあらすじや用語をわかりやすく解説する「歌舞伎のみかた」という講座を設けています。今回の鑑賞教室の対象は高校生であるため、、若者にも親しみやすいよう、案内役の役者さんが流行りのフレーズや砕けた表現を用いて説明してくれました。

その親しみやすさに本校の生徒をはじめ、客席から笑い声が上がることもしばしば。

しかしその雰囲気も一転、本編が始まると会場は一気に真面目な空気になっていきます。

 

場面は主人公の早野勘平が、赤穂藩士だったころの同僚に再会し、討ち入りの計画を知るところから始まります。赤穂藩がお取り潰しになって以降、勘平は妻おかるの実家に身を寄せ猟師として生計を立てていましたが、その暮らしぶりは豊かとはいいがたいものでした。しかし、主人の無念を晴らすためならと、討ち入りに参加すること、そのための資金を何とか調達することを同僚に約束します。

一方、妻のおかるは夫のために身売りすることを決意していました。

おかるの父、与市兵衛は女衒から娘の身売りの前金として50両を受け取り家路を急ぎましたが、悲運にも家に戻る途中で盗賊に切り殺されてしまいます。盗賊は与市兵衛から奪った50両を懐に納めますが、そこで一発の銃声。盗賊は倒れ、舞台の袖から勘平が出てきます。勘平はイノシシを撃ったつもりで、仕留めた獲物に縄をかけようとしたところ、そこで倒れているのがイノシシではなくなんと人間だということに気が付きます。そして、その人物が大金50両を持っていることを知ると、葛藤しながらもそのお金を持ち帰ることに決めました。

帰宅した勘平は、おかるとおかるの母が与市兵衛の帰りを待ちながら、おかるを迎えに来た女衒と口論する姿を目にしました。

そこで初めて勘平は、自分のためにおかるが身売りしようとしていること、前金を50両を受け取ったはずの与市兵衛がまだ帰宅していないことを知ります。そして勘平は、自分が取り返しのつかない大きな間違いを犯したのではないかと悟ります。自分が撃ってしまったのは与市兵衛だったのではないか。過失とはいえ舅を撃ち、金を奪ったという不義理。これを理由として同僚からも討ち入りへの参加を拒まれてしまいます。

絶望の中で勘平は切腹しますが、その直後、与市兵衛の体に残された傷が銃創ではなく刀創であることが明らかになります。

勘平の汚名は晴れ、名を連判状に加えることが許されますが、結局、切腹の傷によって勘平は不運にも命を落とすことになりました。

 

あらすじからも分かるように、5段目と6段目の見どころは運命の残酷さ。『仮名手本忠臣蔵』の中でも特に見どころとされる悲劇を、実際に生で見る経験は圧巻でした。日本の伝統芸能という点ももちろんですが、そのストーリー性も長く愛される所以でしょう。生徒たちにとっても貴重な経験になったことと思います。

 

今後も歌舞伎鑑賞教室は各所市民ホール等で開催されますので、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

くわしくはコチラ↓

独立行政法人日本芸術文化振興会


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